水圏環境解析化学研究領域
2024年4月10日 新学年
ニュース
2024年10月1日 Mahboob Alam新分野開拓プロジェクト助教が研究室に加わりました.プロジェクト:多元素安定同位体比に基づく日本海,ベンガル湾,および黒海の環境変動復元.
2024年9月19日 植木隆太博士がGeochemical Journal学生論文賞を受賞しました.受賞論文:Ueki et al. (2023) Distributions of zirconium, niobium, hafnium, and tantalum in the subarctic North Pacific Ocean revisited with a refined analytical method. Vol. 57, No. 5, P. 143-154, 2023.
2024年9月18日 鄭臨潔助教が2024年度日本海洋学会岡田賞(奨励賞)を受賞しました.授賞題目:太平洋における微量金属の多元素解析に基づく生物地球化学的循環過程に関する研究.
2024年7月15日 Zheng, L., Minami, T., Takano, S. & Sohrin, Y. Distributions of cadmium, nickel, zinc, copper, and iron in the western South Pacific Ocean: Local sources of the nutrient-type trace metals. Mar. Chem. 263-264, 104411, doi: https://doi.org/10.1016/j.marchem.2024.104411 (2024). がGEOTRACESホームページのSCIENCE HIGHLIGHTSで紹介されました.
2024年5月25日 大学院進学希望者のための化学専攻現地見学会が開催されました.
2024年5月10日 原田尚美客員教授の講演「観測から理解する喫緊の海洋課題:気候変動からプラスチックまで」が開催されました(photo).
2024年4月1日 中原富美子特定職員,合田葵M1,御所名真也M1,水谷純基M1が研究室に加わりました.
2024年3月25日 植木隆太D3が博士(理学)を取得しました.
2024年3月14日 大学院進学希望者のための化学専攻オンライン見学会が開催されました.
2024年3月4日 Ueki, R., Zheng, L., Takano, S. & Sohrin, Y. Distributions of zirconium, hafnium, and niobium in the Indian Ocean: Influence of lithogenic sources on incompatible elements. Mar. Chem. 260, 104365, doi: https://doi.org/10.1016/j.marchem.2024.104365 (2024). がGEOTRACESホームページのSCIENCE HIGHLIGHTSで紹介されました.
2024年2月27日 Takano, S., Kanamura, H. & Sohrin, Y. Multielemental Isotopic Analysis for Trace Metals in Geochemical Samples, Part 2: Nickel, Copper, Zinc, Cadmium, and Lead in Sediments, Atmospheric Particles, and Plankton. ACS Earth and Space Chemistry, doi: 10.1021/acsearthspacechem.3c00306 (2024). がオンライン公開されました.
2024年1月31日 Chan, C.-Y., Zheng, L. & Sohrin, Y. The behaviour of aluminium, manganese, iron, cobalt, and lead in the subarctic Pacific Ocean: boundary scavenging and temporal changes. J. Oceanogr., doi: 10.1007/s10872-023-00710-8 (2024). がGEOTRACESホームページのSCIENCE HIGHLIGHTSで紹介されました.
2024年1月13日 Chan, C.-Y., Zheng, L. & Sohrin, Y. The behaviour of aluminium, manganese, iron, cobalt, and lead in the subarctic Pacific Ocean: boundary scavenging and temporal changes. J. Oceanogr., doi: 10.1007/s10872-023-00710-8 (2024). がオンライン公開されました.
2023年9月27日 Institute of Oceanography, National Taiwan UniversityからChih-Chiang (Oliver) Hsieh博士とYi-Ning Ho修士が来日しました.外国人共同研究者として2023年10月26日まで滞在し,北太平洋亜寒帯域で採取された沈降粒子の研究を行います.
2023年9月26日 高野祥太朗准教授が2023年度日本海洋学会岡田賞を受賞しました.受賞題目「微量金属同位体比高精度分析法の開発とその海洋化学への応用」.
2023年9月14日 高野祥太朗准教授が2023年度日本分析化学会奨励賞を受賞しました.受賞題目「地球化学・海洋化学における微量金属同位体比分析に関する研究」.
2023年5月27日 2023年度化学専攻見学会がオンラインで開催されました.
2023年5月12日 鄭臨潔助教が2023年度プラズマ分光分析研究会奨励賞を受賞しました.受賞題目「海水中微量金属9元素の一括分析法の確立と太平洋における断面分布の解明」.
2023年5月8日 高野祥太朗助教が准教授に昇任しました.
2023年4月20日 Matsuoka, K., Tatsuyama, T., Takano, S. and Sohrin, Y. Distribution of stable isotopes of Mo and W from a river to the ocean: signatures of anthropogenic pollution. Frontiers in Marine Science 10, doi: 10.3389/fmars.2023.1182668 (2023). がオンライン公開されました.
2023年4月4日 Sieber, M., Lanning, N. T., Bian, X., Yang, S. C., Takano, S., Sohrin, Y., Weber, T. S., Fitzsimmons, J. N., John, S. G. and Conway, T. M. The Importance of Reversible Scavenging for the Marine Zn Cycle Evidenced by the Distribution of Zinc and Its Isotopes in the Pacific Ocean. Journal of Geophysical Research: Oceans 128, e2022JC019419, doi: https://doi.org/10.1029/2022JC019419 (2023). がオンライン公開されました.
2023年4月3日 松岡航平D1が博士後期課程に進学しました.柿本崚地M1,柚木啓輔M1が研究室に加わりました.
地球環境を観る化学
モノを創る化学の発展は,現代社会の進歩をもたらした反面,さまざまな環境問題を引き起こしました.持続可能な世界を実現するためには,地球環境を観る化学を発展させることが不可欠です.海洋や湖沼などの水圏は,地球を生命の星としている重要な要素です.私達は水圏の現在,過去さらに未来を明らかにするために,微量元素・同位体に注目し,分析化学,地球化学,海洋化学,海洋学,陸水学,地質学,環境学などの学際研究を展開しています.
微量元素・同位体の分析法の開発
水圏の微量元素・同位体は,多くの有用な情報を秘めていますが,その分析は困難です.本研究室では,独自に多元素分析法,同位体比分析法,化学種別分析法,現場分析法を開発しています.キレート吸着剤固相抽出法などトップレベルの化学分離技術と高分解能型ICP質量分析計など最新の分析装置を有しています.
微量元素・同位体の水圏化学
開発した分析法を活用して,水圏における微量元素・同位体の動態を研究しています.この研究では,フィールドワークが重要な位置を占めます.現在の主な課題は以下のようです.
(1)生物活性金属が海洋生態系へ及ぼす影響(Al, Mn, Fe, Co, Ni, Cu, Zn, Cd, Pbなど)
(2)固体地球および人類の活動と海洋物質循環の相関(Zr, Hf, Nb, Ta, Mo, W, Pd, Pt, Auなど)
(3)古海洋の酸化還元プロキシ(Mo, Wなど)
(4)琵琶湖の環境変化と微量元素の動態
(5)重元素安定同位体海洋化学の創成
新規な選択的錯生成系の開発
金属イオンなどのゲスト分子に対して新しいイオン認識機能を持つ配位子(ホスト分子)や吸着剤を設計,合成,評価します.その機能の原因を幾何学的構造と電子構造の解析を通して明らかにします.さらに,イオン認識系を分離技術やセンサーの開発に応用します.